尾関 恵子 さんVMDインストラクター
VMDを勉強するきっかけは、どのようなところから来たのでしょうか。
私は、沖縄でディスプレイプランニングオフィス「ZOW」を主宰しています。沖縄を中心に商業施設・専門店・ホテル・ターミナルなどのVMDを企画・実施しています。きっかけは、19才の時にプレタポルテの専門店に入社したときからです。当時の私は、アパレル業界は何も知らなかったのですが、たくさんのお客様と出会い、フッテイングルームから変身して出て来られるお客様を見る事が、とても楽しく思えました。無我夢中で仕事をして接客の楽しさを学び、あっという間に300人の顧客をつくる事ができました。
それから3年ぐらいして、本社のバイヤーより「一緒に展示会に行って自分のお客様に合った商品を仕入れにいこう」という話があり、初めて展示会に参加しました。いつも店頭では、箱を開けてひとつひとつビニールを外し、「この商品は着たらどんな感じに見えるのかな?」とイメージトレーニングしていました。その出荷元商品の展示会に行けるということでワクワクしました。
初めて展示会を見て、商品が主人公になった、まるで劇場の1シーンの様な感動を覚えました。いくつかのメーカーを短時間で廻りましたが、次々と目に入ってくるシーンは本物の映像の様に脳裏に焼き付きました。
出張から戻った私は、その感動をお客様へ伝えようと、商品のテーマやコンセプトを意識して売場をつくるようになりました。それがVMDを勉強するきっかけになったのです。
そのかいあって、お客様が来店して楽しく過ごせ、いつも良いモノばかり入っていると評判にもなり、売上も向上しました。
売場塾はいかがでしたでしょうか。
深沢先生の授業は本当に解り易い体感型の授業でした。講義を理解した上で、自分なりに考えて、即実践でトレーニングする事で、より理解を高めていく事ができました。頂いたテキストはとても解り易く、日々の仕事の中で沢山とり入れて活用しています。今でも振り返りしていますが、問題を解く力を鍛えてくれます。
ただ、まだVMDを、頭で覚える事と、体で覚える事がやり切れていません。この二つの課題を克服するには、やっぱり、繰り返す事が大切です。そういう意味では、先生は私の唯一の相談相手で、実戦で繰り返し学習をする際のアドバイスをくれました。仕上げテストも楽しかったです。答えを頂いて自分の解答と比較すると、「なるほど、なるほど」と納得でき、「そうか間違えていたんだ」と検証する事で、自分の目線の間違いを気付く事ができました。本当に有難うございました。
売場塾に参加した事で、今まで雲の中にいる様な霧の中にいる様な自分がいましたが、売場の良い所悪い所がひとつひとつはっきり見えてきました。先生には感謝しています。
VMDインストラクターとしてのスキルは、どのようなところに生かそうと思っていますか。
VMDインストラクター指導コースのテキストの中に、「目覚める人をつくろう!」とあります。独学に近い学びの中で、私がここまでVMDの仕事を続けてこられたのは、この目覚めた人との出会いだと思います。
昔、売場に立って販売員をしていた時、思ったことがありました。FRから出てこられたお客様は、「今までの自分から変身した」と言っているかのような、とても素晴らしい表情になりました。つまり、新しい自分に目覚めているのでした。
売場づくりも大変な作業が沢山あります。でも、「お客様の為になろう」という思いをみんなで一つにして作り上げた売場が、素敵に変身すると、スタッフの皆さんの表情も本当に素敵になります。
その結果、お客様が「まあ!素敵!」と楽しそうに売場に入って来られ、いろんな商品と出会っていただける。そして欲しい商品を見つけてお買い上げいただく。・・・そんな経験を売場で積み重ねていく販売員の方々は、いつも売場に元気を与えていて、お客様へのアイディアも沢山持っています。
目覚めた人との出会いを大切にして知識やスキルを蓄積し、それらを、VMDインストラクターとして次に出会う方々へ繋げていきたいと思っています。
私にとって快場は元気になれる源です。 今回は有難うございました。